【保存版】入院する前にやっておくべきこと【限度額適用認定証】

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入院する人
入院する人

急に入院することになったんだけどどうしたらいいんだろう。

どうもこんにちは!いかがお過ごしでしょうか。

医療機関に受診した時に入院することが決定してしまったら何かすべきことがあるのか。

もちろんあります。現役医療事務が解説します。

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入院することになってしまったら?高額療養費制度を利用しましょう。

もし入院することが決定したらすぐに高額療養費制度を利用して限度額適用認定証をもらう手続きをすべきです。

これがあると高額な治療をしても診療費を一定額で抑えることができ、家計への大ダメージを防ぐことができます。

入院するだけで家計にはダメージですが、、、

入院費ってどれくらいかかるの?

診療の中でも一番高額なジャンルはもちろん手術です。どんな手術をするかによっても費用が変わりますが。一部具体例を示します。

※ 診療報酬点数は令和2年2月現在のものです。
※ 総医療費は1点10円で計算されます。そのうち1割~3割を患者さんが負担することになります。

具体例① ヘルニア手術

  • 腹壁瘢痕ヘルニア:9,950点
  • 半月状線ヘルニア、白線ヘルニア、腹直筋離開 :6,200点
  • 臍ヘルニア:4,200点
  • 臍帯ヘルニア:18,810点
  • 鼠径ヘルニア:6,000点
  • 大腿ヘルニア:8,860点
  • 腰ヘルニア:8,880点
  • 骨盤部ヘルニア(閉鎖孔ヘルニア、坐骨ヘルニア、会陰ヘルニア):18,810点
  • 内ヘルニア:18,810点

ヘルニアにも種類が様々ありますが、どれにしても高額なものばかりです。

もう一つ具体例をあげてみます。痔の手術です。

具体例② 痔核手術(脱肛を含む。)

  • 硬化療法:1,380点
  • 硬化療法(四段階注射法によるもの):4,010点
  • 結紮術、焼 灼 術、血栓摘出術:1,390点
  • 根治手術(硬化療法(四段階注射法によるもの)を伴わないもの):5,190点
  • 根治手術(硬化療法(四段階注射法によるもの)を伴うもの):6,520点
  • PPH:11,260点

以上のようにどの手術も高点数です。

3割負担だととかなりの高額な診療費となってしまいます。

手術点数はたくさん種類があるので、手術を予定している人はどんな手術をするのか、保険点数はどのくらいなのかを確認しておくとよいでしょう。

限度額適用認定証とは

そこで登場するのが限度額適用認定証です。適用させることにより診療費を一定額までの支払いだけで済ませることができます。

 高額療養費制度では、医療機関より請求された医療費の全額を支払ったうえで申請することにより、自己負担限度額を超えた金額が払い戻しされます。しかし、一時的にせよ多額の費用を立て替えることになるため、経済的に大きな負担となります。
 あらかじめ「限度額適用認定証」の交付を受け、医療機関の窓口に提示することで、医療機関ごとにひと月の支払額が自己負担限度額までとなります。
 ※ 食事代や保険適用とならない費用(差額ベッド代など)は別途お支払いが必要です。
 ※ 外来療養については、平成24年4月1日から適用となります。

全国健康保険協会「限度額適用認定証をご利用ください」より
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g5/cat550/1137-91156/

とまぁいろいろなことが書いております。

注意すべきなのは適用になるのはあくまでも健康保険が使用できる範囲だけであることです。

例えば食事代・差額ベッド代・診療に関して自費での支払いになる部分(骨折した時に使用する布)などの健康保険が使用できない部分については適用させることができませんのでご注意ください。

どれくらい医療費を抑えられるの?

ひと口に一定額と言ってもどれくらいの額なのかはあなたの収入によって変わります。

高収入の人はよほど高額な診療をしないと限度額まで達することがありません。

以下の表にしたがって区分があります。年齢によっても異なるので確認してみましょう。

自己負担額は年々改定されています。以前よりも細分化されており、患者さんが少しでも多くの診療費を負担する仕組みになっているように感じます。

70歳未満の方

全国協会健康協会「 限度額適用認定証をご利用ください 」より引用
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g5/cat550/1137-91156/

70歳以上75歳未満の方

全国協会健康協会「 限度額適用認定証をご利用ください 」より引用
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g5/cat550/1137-91156/

75歳以上の方

北海道後期高齢者医療広域連合
「 1か月の医療費の自己負担限度額は? 」より引用
https://iryokouiki-hokkaido.jp/hotnews/detail_sp/00000127.html

限度額適用認定証の力を具体例で説明

例えば、あなた(3割負担)が急にヘルニアになってしまい、入院してしまいした!!

なんとか手術をして、退院することになりましたが、心配なのは医療費の支払いです。
※ わかりやすいように差額ベッド代などの保険適用外の物は除きます。

病院事務の人
病院事務の人

総医療費は300,000円です。。。ですので。。。

限度額適用認定証の手続きをしていなかった場合

病院事務の人
病院事務の人

自己負担額は3割負担なので90,000円です。
(300,000×30%)

これは痛いですよね。。。

限度額適用認定証の手続きをしていた場合 (区分エの場合)

病院事務の人
病院事務の人

限度額適用認定証(区分エ)をご提出頂いていたので適用させて頂きました。
自己負担額は57,600円です。

限度額適用認定証の手続きをしていただけで約30,000円も抑えることができました。

総医療費がいくら高くなっても57,600円までで済みます

ちなみに区分ア~ウの方の計算方法がちょっと特殊なので一例あげてみましょう。

限度額適用認定証の手続きをしていた場合 (区分ウの場合)

病院事務の人
病院事務の人

限度額適用認定証(区分ウ)をご提出頂いていたので適用させて頂きました。
自己負担額は80,430円です。

計算式は80,100 +(300,000 – 267,000)×1% = 80,430です。

上記の「80,100円」と「267,000円」は事前に決められています。

つまり総医療費が267,000円以上にならないと限度額適用認定証の効果は発揮されないとういうことです。

区分アの人は総医療費842,000円、区分イの人は総医療費558,000円まで達しないと発揮されません。

「区分ア~ウ」は一定の計算式で医療費が決められています。先ほどの区分エの場合と異なるのはわずかではありますが、上限額を超えてもほんの少し負担しないといけないということです。

1%なのでほんのわずかですが、、、

上限額まで支払い続けると?【多数該当】

継続して入院もしくは外来通院し、医療費を限度額を上限額まで支払い続けると自己負担上限額が変わります。多数該当と呼ばれるものです。

具体的には過去11か月の間に3回以上限度額まで達した場合に、当月は多数該当となり、医療費の上限額が変わるようになります。

先ほど上にあった表をもう一度見てみましょう。

70歳未満の場合です。

全国協会健康協会「 限度額適用認定証をご利用ください 」より引用
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g5/cat550/1137-91156/

例えばあなたが「区分エ」の方だとします。そして

  • 1月は57,600円を支払った(自己負担上限1回目)
  • 2月は10,000円を支払った
  • 3月は57,600円を支払った(自己負担上限2回目)
  • 4月は57,600円を支払った(自己負担上限3回目)
  • 5月は57,600円・・・ではなく!!

1月・2月・4月で自己負担上限額まで支払っている為、5月は44,400円だけで済みます。

これは嬉しいですね。ちなみに6月以降も44,400円となります。

ですが、ずっと44,400円になるわけではありません。健康保険が変わってしまった場合長期間限度額に達しなかった場合などは回数がリセットされてしまい、また1回目から数えられます。

そのまま入院してしまったら?(即入院)

ひとまず早急に限度額適用認定証の手続きを進めましょう。しかし、認定証の完成に時間がかかり、それまでに退院してしまうかもしれません。

そういった場合は入院している医療機関の事務の方(医事課)に相談しましょう

高額になりそうであれば、認定証が完成するまで支払いを待ってもらうなど対応してもらえるかもしれません。医療機関によって対応が異なりますので注意です

大概の医療機関は認定証が完成していないと、自己負担額を通常通り(1割~3割)に支払って、あとで患者さん本人が保険者へ償還払い(支払った額の内、払いすぎた部分を返金してもらう)の手続きをしてもらう形になると思います。

結局はお金が戻ってきますが、一度支払う額が大きいとそれだけでも家計にダメージですよね。

自分一人だけではなく。。。【世帯合算】

もし、自分の入院費が自己負担上限額に達しなかった場合。自分だけではなく、家族(同じ保険に入ってる家族だけです)の分も合算して計算することができます。

70歳未満の方については1か月以内に外来もしくは入院で21,000円以上を支払った場合にのみ合算の対象になります。70歳以上の方は全額が合算対象です。
「外来と入院の合計が21,000円」ではありませんので注意してください。

何でもかんでも合算できるわけではありませんのでご注意を。

入院したら必ず手続きしないといけないの?

もちろん必ず手続きをしないといけないわけではありません。

手術などが簡単なものである場合などは限度額に達さないケースが多いです。
(手術費用以外にも入院料がかかるので注意が必要ですが、、)

一定額に達さない診療を行う場合は通常通りの自己負担額 (1割~3割) の支払いだけで済みます。

しかし、前述のとおり、急な入院によって必要な時に、持っていなかったばかりに一度余計に支払ってしまったということはよくあるケースです。

今は使わなくてもいつか使うかもしれません。

ちなみに入院だけではなく、外来でも使用することができます。外来で自己負担限度額まで達するケースはあまりありませんが、万が一に備えておくべきです。

手続きするには

限度額適用認定証を取得するには加入している保険証に書いてある保険者に連絡してみましょう。ホームページなどにも掲示されてると思います。

例えば全国健康保険協会(協会けんぽ)に加入している方は↓のところを確認してみてください。

全国健康保険協会: https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat310/sb3020/r151/

まとめ

今回は高額療養費制度についてお話しました。

仕組みは複雑ではありますが、手続きして損することはありません。

あなたがいつ調子が悪くなって入院するかなんて誰にもわかりません。

そんないつかのために少しだけでも備えておくと良いかと思います。

今回は以上です。

Kota
30歳の現役医療事務。とんねるめがほん運営。
米国株・仮想通貨投資家
米国株ETFとアルトコインを積み立てています。

趣味はゲーム・読書・ギター・ドライブ・スノーボード・ダーツ。
医療事務は外来・入院を担当し、毎月約8億円を請求しています。
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