「ギャンブル依存症」ってよく聞くけど実際どういうものなの?
自分はギャンブル依存症?
ニュースで話題になりましたが、ギャンブル依存症の治療が保険適用になるか議論されています。
もしかしたらあなたにも関係があるかもしれません。
そもそも「ギャンブル(賭け事)」とは
「ギャンブル」とは一口に言ってもどういった定義がされているのか改めて調べてみました。
ギャンブル。競技や遊戯に金銭,物品を賭けて勝負を争うこと。競馬,競輪,競艇,オートレースなどの競技から,ダイス,ルーレット,トランプ,おいちょかぶ,丁半,麻雀などの室内ゲームに賭けるものなど多種多様である。国によっては合法的賭博,たとえば,サッカーのトトカルチョやドッグレース,ハイアライなどがある。日本では公営競技以外の賭博行為は法律で禁じられている。パチンコ,宝くじなどは賭け事類似行為。非合法賭博は,勝負に関連する競技,遊戯などに対してさまざまに行われ,ことにプロスポーツに多くみられる。賭け事は人間の歴史始って以来存在するという。
ブリタニカ国際大百科事典より
https://kotobank.jp/word/%E8%B3%AD%E3%81%91%E4%BA%8B-43921#E3.83.96.E3.83.AA.E3.82.BF.E3.83.8B.E3.82.AB.E5.9B.BD.E9.9A.9B.E5.A4.A7.E7.99.BE.E7.A7.91.E4.BA.8B.E5.85.B8.20.E5.B0.8F.E9.A0.85.E7.9B.AE.E4.BA.8B.E5.85.B8
パチンコ・競馬など「ギャンブル」は社会の中で当たり前のように存在していますね。
ギャンブル依存症とは
ギャンブル依存症は1970年代から世界保健機関(WHO)で「病的賭博」として正式に認められています。
アルコールや薬物と同様にやめられない点があることからアルコール依存症と同じ分類とされて、「ギャンブル依存症」として認められるようになりました。
ただ、アルコール依存症や薬物依存症と異なる点は、身体症状がないこと・金銭問題を伴うことです。
ギャンブルをする人は誰でもギャンブル依存症になる可能性があります。
特に注意すべきは
- 若い人
- 男性
- ストレスへの対処がうまくない人
- ギャンブルが身近な環境にある人
です。
あなたはどうですか?
もしくは周囲にそのような人はいませんか?
あなたはギャンブル依存症?
結局のところ、自分はギャンブル依存症なの?
あなたが「ギャンブル依存症」かどうかを測定する方法があります。
測定方法はいくつか存在していますが、代表的なものは「SOGS」というものです。
サウスオークス・ギャンブル・スクリーン(SOGS)
アメリカのサウスオークス財団が開発した測定方法です。
設問は全部で12項目です。20点満点中、「5点以上」をとってしまうとギャンブル依存症の疑いがあるとされています。
1. ギャンブルで負けたとき、負けた分を取り返そうとして別の日にまたギャンブルをしたか。
- しない
- 2 回に 1 回はする
- たいていそうする:1点
- いつもそうする:1点
2. ギャンブルで負けたときも、勝っていると嘘をついたことがあるか。
- ない
- 半分はそうする :1点
- たいていそうする :1点
3. ギャンブルのために何か問題が生じたことがあるか。
- ない
- 以前はあったが今はない :1点
- ある:1点
4. 自分がしようと思った以上にギャンブルにはまったことがあるか。
- ある:1点
- ない
5. ギャンブルのために人から非難を受けたことがあるか。
- ある:1点
- ない
6. 自分のギャンブル癖やその結果生じた事柄に対して、悪いなと感じた ことがあるか。
- ある :1点
- ない
7. ギャンブルをやめようと思っても、不可能だと感じたことがあるか。
- ある :1点
- ない
8. ギャンブルの証拠となる券などを、家族の目に触れぬように隠したことがあるか。
- ある :1点
- ない
9. ギャンブルに使う金に関して、家族と口論になったことがあるか。
- ある :1点
- ない
10.借りた金をギャンブルに使ってしまい、返せなくなったことがあるか。
- ある:1点
- ない
11.ギャンブルのために、仕事や学業をさぼったことがあるか。
- ある:1点
- ない
12.ギャンブルに使う金はどのようにして作ったか。またどのようにして借金をしたか。当てはまるものはあるか。
当てはまるもの一つにつき1点
- 生活費を削って
- 配偶者から
- 親類、知人から
- 銀行から
- 定期預金の解約
- 保険の解約
- 家財を売ったり質に入れて
- 消費者金融から
- 闇金融から
どうでしたか。
5点以上をとってしまった人は注意してください。
ギャンブル依存症って国内にどれぐらいいるの
厚生労働省によると2017年度にギャンブル依存症により医療機関に受診した外来患者数は全国で約3,500人です。
2014年度は約2,000人でした。年々増加傾向にありますね。
しかし、この人数は実際に病院で治療している患者数であり、自分がギャンブル依存症だと自覚していない人も多くいるとされています。
「国立病院機構久里浜医療センター」の研究によるとギャンブル依存症が疑われる成人は全国で約320万人いるとされています。
治療法はどんなもの
残念ですが、ギャンブル依存症に有効な薬物治療法はまだ存在していません。
今現在、有効な治療法として確立されているのは患者が数人から10人程度のグループで意見交換を行い、ギャンブルにハマったきっかけや対処法などについてをみんなで考えるという「集団治療プログラム」があります。
依存症専門医療機関と依存症治療拠点機関
専門的にギャンブル依存症の治療を行う医療機関(依存症専門医療機関と依存症治療拠点機関)も存在しております。
しかし現在は全国におよそ30か所しかありません。
医療機関の数の少なさからわかるように、ギャンブル依存症に関心を持って治療にあたる精神科医が少ないのが現状のようです。
少しでも関心を持って治療に協力してくれる医療機関が増えることを願っています。
健康保険が適用になったらいくらかかるの
ニュースにも取り上げられているように、ギャンブル依存症の治療について健康保険を適用させるかどうかを議論している段階です。
なので現在のところ、保険診療費などは決定されていないため、病院にかかってもいくらかかるとは決められていません。
各医療機関独自で実施しているギャンブル依存症への治療は自費で行う必要があります。
健康保険を適用させることに反対意見もあるようですので、決定されるのは時間がかかりそうです。
まとめ
先ほどやったテストでもしあなたが「ギャンブル依存症」の疑いがあるようならば、自分の中のギャンブルの在り方を考えるべきです。
あなたがギャンブル依存症になって困るのはあなただけではありません。
あなたの家族や周囲の方々も不幸にさせてしまいます。
ギャンブルのやりすぎには要注意です。