医療経営士ってどんな資格?【病院に必要不可欠】

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悩める人
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「医療経営士」っていう資格があるのは聞いたことあるけど、どんな資格なんだろう。

医療機関は医師を始め、看護師、薬剤師、放射線技師、作業療法士、検査技師などたくさんの職種の人が勤務しています。

ほとんどの職種の人が患者さんの治療に直接関わっています。

プロフィール

Kota
33歳の医療コンサルタント。とんねるめがほん運営。
9年間医療事務として外来・入院を担当。
毎月約9億円を請求していました。
現在は“医業経営コンサルタント”として活躍中。
投資もそこそこに継続中。米国株を主軸としてETFや不動産も少々投資しています。
趣味は読書・ギター・ドライブ・ダーツ。DJもたまにやります。
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「治療」だけじゃ病院はやっていけない

医療機関の中には患者さんの治療に直接関わることはありませんが、非常に大切な職種があります。事務です。

一言に「病院事務」とはいいますが、実は細かく分かれています。

一般企業にもあるような「総務課」はもちろんのこと、患者さんへの治療に対して診療報酬を請求し、医療機関の収入に貢献する「医事課」という部署もあります。

医療事務である僕は「医事課」に所属しています。

医療機関を存続させるにはただ闇雲に患者さんを治療するだけではなく、それに見合った診療報酬を請求する必要があります。

一般企業のように「存続」させることが大切であり、「存続」させるために、病院管理者は時には重要な意思決定を迫られることもあります。

そこで登場するのが「医療経営士」

そんな中で「医療経営士」という資格は「病院を継続・マネジメントする上で必要な医療や経営に関する知識を有しており、実践的な経営能力を備えている」ということを証明します。

病院を経営していくには非常に大切な資格です。

「一般社団法人 日本医療経営実践協会」が主体となり、 2010年に第一回が開始され、毎年数回にわたり、資格試験を開催しています。

医療経営士には1級・2級・3級と3段階あります。

1級を合格するには3級から順番に合格していく必要があり、 最初から1級を受験することはできません。

↓一般財団法人 日本医療経営実践協会
医療経営士資格認定試験のページへ
http://www.jmmpa.jp/examination/

医療経営士3級

年間の試験回数:3回(3月・6月・10月)

受験者数:毎回2000~3000人

合格者:800~1000人

合格率:約40%

試験会場:全国12か所(札幌・盛岡・仙台・東京・名古屋・大阪・金沢・広島・高松・福岡・鹿児島・沖縄)

出題科目は以下の通りです

  • 医療経営史
  • 日本の医療政策と地域医療システム
  • 日本の医療関連法規
  • 病院の仕組み/各種団体、学会の成り立ち
  • 診療科目の歴史と医療技術の進歩
  • 日本の医療関連サービス
  • 患者と医療サービス
  • 医療倫理と臨床倫理
  • 医療に関する最近の動向

受験者数はまだ少ないですが、以前から比べると上昇傾向にあります。
合格率はずっと変化ありません。

病院の仕組みについて以外にも「医療の歴史」や「医療の倫理」など、非常に広範囲ではありますが、病院に勤めてる方だけではなく医療に関するモノやサービスを取り扱う企業の方などにとって大切な出題科目となります。

医療経営士2級

年間の試験回数:2回(6月・10月)

受験者数:毎回600~700人

合格者:100~200人

合格率:約30%

試験会場:全国10か所(札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・金沢・広島・高松・福岡・沖縄)

出題科目は以下の通りです

第1分野

  • 医療経営概論
  • 経営理念・ビジョン/経営戦略
  • 医療マーケティングと地域医療
  • 医療ITシステム
  • 組織管理/組織改革
  • 人的資源管理
  • 事務管理/物品管理
  • 財務会計
  • 資金調達
  • 医療法務
  • 医療に関する最近の動向

第2分野

  • 診療報酬制度
  • 広報・広告/ブランディング
  • 部門別管理
  • 医療・介護の連携
  • 経営手法の進化と多様化
  • 創造するリーダーシップとチーム医療
  • 業務改革
  • チーム医療と現場力
  • 医療サービスの多様化と実践
  • 医療に関する最近の動向

出題範囲は3級に比べて2倍以上あり、非常に広範囲の内容となります。
どれも将来的に病院の経営に携わりたい方にとっては非常に重要な内容となります。

2級は第1分野と第2分野に分かれており、どちらも合格しないと2級の合格にはなりません。(どちらかの分野を合格すると2年間は合格の扱いとなります)

2級を受験するには3級を合格するだけではなく、日本医療経営実践協会に登録する必要があります。 

医療経営士1級

年間の試験回数:1回(第一次試験は9月 第二次試験は12月)

受験者数:100人未満

合格者: 第一次試験:約20人 第二次試験:約20人

合格率: 第一次試験:約30% 第二次試験:約70%

試験会場:東京のみ

出題科目は以下の通りです

【第一次試験】

① 短文記述形式
下記A、B、Cの3分野から出題する課題についてそれぞれ短文記述形式で解答する。

A「病院経営戦略論」B「病院経営戦略論」C「病院経営戦略論」
1.病院経営戦略論1.医療ガバナンス1.DPCによる戦略的病院経営
2.バランスト・スコアカード2.医療品質経営2.経営形態
3.クリニカルパス/地域医療連携3.医療情報セキュリティマネジメントシステム3.医療コミュニケーション
4.医工連携4.医療事故とクライシス・マネジメント4.保険外診療/附帯業務
5.介護経営

② 論文記述形式
出題テーマについて、論文記述形式で自身が考える病院の経営戦略及び実践手法を論じる。

【第二次試験】

  • 口頭試問:プレゼンテーション形式にて課題を説明する
  • 個人面接:「医療経営士1級」として相応しい能力及び人格を有しているかどうかを主な合否の基準とする。

第一次試験は記述で回答します。
第二次試験はプレゼンと面接です。

医療経営士1級としてふさわしい能力や人格を有しているかを総合的に判断されます。

知識はあっても人間的にしっかりしていないといけないということです。

1級に合格すると経営について病院長などの管理者をサポートすることができる能力があります。

試験勉強について

試験勉強の際に使用するテキストは簿記や英検などの他の資格のようにたくさんの種類がありません。

ですが、実はなんと、協会推薦試験対策テストが存在します。

↓ 株式会社日本医療企画発行のテキストのサイトです
http://www.jmp.co.jp/mm/index.html

さらに株式会社日本医療企画が主催の「医療経営士試験対策講座」も開催されています。

まとめ

「医療経営士」は今後、医療機関が存続していく上で必要不可欠な存在になります.

出題範囲は3級から1級まですべて広範囲であり、それだけ医療機関の経営には様々な知識が求められていることがわかります。

受験者数がそう多くないため、取得してまわりの方と差をつけるチャンスです。

「医療」についてたくさんの知識を得る良い機会だと思って勉強してみませんか?

↓一般財団法人 日本医療経営実践協会
医療経営士資格認定試験のページへ
http://www.jmmpa.jp/examination/